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うさぎの三代疾病  うさぎの子宮がんってどんな病気?〜命を守るために知っておきたいこと〜

こんにちは。すいれん動物病院の院長・新田です。
今回は、特に女の子のうさぎさんに多く見られる「子宮の病気」についてお話しします。
なかでも「子宮がん(子宮腺癌)」は、見た目ではなかなか気づきにくく、気づいたときにはかなり進行していることも多い病気です。

しかし、この病気は予防することができます
「まだ若いから大丈夫」「うちの子は元気だから」と思っていても、ぜひ知っておいてほしい内容です。

うさぎの三大疾病とは?

うさぎには特に注意すべき三大疾病があります。

  1. 不正咬合(歯並びの異常)
  2. 子宮がん
  3. 消化管うっ滞(急変の可能性あり)

今回は、「子宮がん」について詳しく解説します。

子宮がんって、うさぎにそんなに多いの?

はい、実はとても多いのです。

さまざまな調査や当院の診療経験からも、4歳以上の未避妊のメスうさぎの60%以上が何らかの子宮疾患を持っているといわれており、6歳を超えるとうさぎの8割近くが子宮がんを発症しているという報告もあります。

当院でも、避妊手術で摘出した子宮を病理検査に出すと、無症状でもがんや異形成が見つかることが非常に多く
特に「出血」や「偽妊娠を繰り返していた」うさぎさんでは、がんがかなり進行していることもあります。

どんな症状があるの?

うさぎの子宮がんは、初期にはほとんど症状が見られません。
そのため、飼い主さんが「変だな」と気づいた時には進行していることが多いのが怖いところです。

代表的な症状は以下の通りです:

  • トイレの後に血が混じる(血尿のように見える)
  • 食欲はあるのに痩せてくる
  • 毛づくろいが少なくなり、毛が乱れがち
  • お腹にしこりが触れることがある
  • 偽妊娠(巣作り行動)を何度も繰り返す

進行すると、子宮からのがん細胞が肺や肝臓などに転移してしまうこともあり、
「急に呼吸が苦しそうになった」「なんだかぐったりしている」といった急変が起こることもあります。

子宮がんは予防できる?

はい、「避妊手術」によって予防できます。

うさぎの場合、「避妊=子宮と卵巣の摘出手術」となります。
これにより、子宮に関わる病気(子宮がん、子宮内膜症、子宮水腫など)をほぼ100%予防することができます。

避妊手術のタイミングはいつがいい?

当院では、生後7〜10ヶ月頃の避妊手術をおすすめしています。

この時期は、体も十分に成熟しており、麻酔や手術のリスクも比較的低くなっています。
また、発情に伴う偽妊娠や、行動の変化が強く出る前に手術できるため、うさぎのストレス軽減にもつながります

もちろん、高齢のうさぎでも手術は可能ですが、年齢が上がるにつれて麻酔リスクや回復時間が長くなる傾向があるため、
「なるべく若いうちに」が理想的です。

避妊手術の不安、ありませんか?

「うちの子に全身麻酔は大丈夫かしら?」「手術のあとはどう過ごせば?」
不安や疑問は当然のことです。そういったお気持ちにも、私たちは寄り添ってお話をうかがいます。

すいれん動物病院では:

  • 手術前の全身チェック(血液検査・X線など)を必ず実施
  • 手術後の食欲・排便管理もサポート
  • 術後のケア説明をしっかり行い、LINE等でのフォローアップも対応

を行っています。

まとめ

  • 子宮がんは高確率で発症する怖い病気ですが、避妊手術で予防できます
  • 症状が出る頃にはすでに進行しているケースが多い
  • 「まだ若いから」ではなく、若いうちこそ手術に適したタイミング
  • 不安なことは、遠慮なく病院にご相談ください

うさぎさんは「がまん強く、言葉にできない」動物です。
だからこそ、飼い主さんの「先回りの優しさ」が命を守ることにつながります。

もし、避妊手術について気になっていることがあれば、お気軽にすいれん動物病院までご相談くださいね。
うさぎとご家族の幸せな毎日のために、私たちも全力でお手伝いします。

よくあるご質問(Q&A)

Q1. 避妊手術をすると性格が変わってしまうって本当ですか?

A.
いいえ、基本的に性格が大きく変わることはありません
ただし、発情期に見られる「怒りっぽい」「縄張り意識が強くなる」といった一時的な行動が落ち着くことはあります。
その結果、「穏やかになった」「抱っこしやすくなった」と感じる飼い主さんもいらっしゃいます。

Q2. もう5歳なんですが、今から避妊手術は遅いですか?

A.
5歳以上でも手術は可能ですが、麻酔や回復のリスクが若いうさぎより少し高くなるため、事前にしっかり検査を行ってから慎重に判断します。
特に症状がある場合(血尿など)は、早めに診察をおすすめします。
当院では高齢うさぎの麻酔管理も対応経験が豊富ですので、まずはご相談ください。

Q3. 血尿のようなものが見られたんですが、すぐに受診した方がいいですか?

A.
はい、早めの受診をおすすめします。
血尿に見えても実際には「子宮からの出血」のこともありますし、膀胱結石や腎臓のトラブルの可能性もあります。
また、子宮がんの出血であれば、放置するほど進行してしまうため、できるだけ早く診せてあげてください。

Q4. 偽妊娠って、何度も繰り返すとよくないんですか?

A.
はい、何度も繰り返す偽妊娠は子宮に大きな負担をかけ、病気のリスクが高くなります。
偽妊娠を繰り返す子は、子宮内膜症や子宮がんを発症しやすい傾向があります。
「よく巣作り行動をするな」と感じたら、一度ご相談ください。

Q5. 避妊手術の費用はどれくらいかかりますか?

A.
避妊手術の費用は、うさぎさんの体格や健康状態によって変わってきます。 たとえば、若くて元気なうさぎさんと、年齢が高めで健康面に少し注意が必要な子では、必要な検査や麻酔の管理が異なるため、それに応じた準備が必要になります。

そのため、一律の料金をあらかじめご案内することができません

すいれん動物病院では、まず診察でうさぎさんの状態を確認させていただいたうえで、その子に合った内容で手術のご案内とお見積りを行っております。

手術を受ける前には、必ず獣医師からしっかり説明し、ご納得いただいた上で進めていきますので、どうぞご安心ください。

金額については、実際にうさぎさんを診察したうえでお見積りをお渡しします。

このようなご不安や疑問は、診察時にご相談いただけます。
うさぎさんの健やかな毎日を守るために、どんな小さなことでもお気軽にご相談くださいね。

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