幻聴や幻覚を伴う統合失調症の
発症リスクに関する過去の研究で、
「盲目であることが統合失調症から身を守る」ということが明らかになっています。
アメリカの研究チームが
行った新たな調査によって、
「幼少期に犬を飼っていた人は
統合失調症になるリスクが少なかった」ということも判明しました。
統合失調症の発症リスクを
高める原因については、
遺伝的な要因があるほか、
子ども時代の家庭や学校における心理社会的なストレスも要因の一つといわれています。
そこで、研究チームは民間の精神病院と協力し、
統合失調症や双極性障害の発症リスクと
幼少期に飼っていたペットの関連について調査しました。
研究では、病院で治療を受けている396人の統合失調症患者と
381人の双極性障害の患者、対照群として594人の健康な人々を対象に調査を実施。
研究者は被験者に生まれてから12歳までの幼少期に
犬または猫を飼っていたかどうかを尋ね、
もしペットを飼っていた場合は最初にペットと接触した時期と、
最後にペットと接触した時期を回答してもらったとのこと。
調査の結果、被験者の半数以上が幼少期に犬を、
3分の1近くが幼少期に猫を飼っていたことがわかりました。
その他のリスク要因を排除して結果を分析したところ、
幼少期に犬と接触していた人は、統合失調症になるリスクが24%も低かったことが判明。
また、生まれた時点ですでに犬を飼っていた人においては、
統合失調症になるリスクが55%も少なかったと研究チームは述べています。
研究を率いたジョンズ・ホプキンズ大学のロバート教授は、
「犬が統合失調症に影響を及ぼすメカニズムはまだわかっていません」と述べつつも、人間の腸内細菌などの要素が統合失調症のリスクに影響を与えることを指摘。
犬を飼っていたことにより、
人間の腸内細菌や保持する微生物の種類が変動して、
統合失調症になるリスクを下げている可能性があると述べました。
出典https://gunosy.com/
コメント