ハーブの1種であるイヌハッカはネコを引きつけることで知られていて、
「西洋マタタビ」「キャットミント」という別名で呼ばれることもあります。
イヌハッカは日本を含む世界中に自生するシソ科イヌハッカ属の植物。
古くから薬草として利用されているイヌハッカは、
ネコに対しても大きな効果を持つハーブとしても知られていて、
イヌハッカの香りを嗅いだネコは体をこすったり、地面を転がったり、
声を出したりします。
イヌハッカには「ネペタラクトン」と呼ばれる物質が含まれています。
コーネル大学獣医学部のネコ科保健センターに勤めるブルース・コーンライヒ氏によると、
ネペタラクトンはネコの鼻に作用して、中枢神経系の活動を阻害するとのこと。
イヌハッカを嗅いだネコが酔っ払ったような行動を取るのは、
ネペタラクトンが原因というわけです。
ネコがネペタラクトンに反応している姿はまるで
麻薬で陶酔感を覚えている人間のようであり、多幸感に包まれているように見えます。
しかしネコの脳内で具体的に何が起こっているのかについては具体的にわかっておらず、
大麻やモルヒネのように作用しているかどうかは証明されていません。
また、これまでは「およそ3分の1のネコはネペタラクトンに反応しないため、
すべてのネコがネペタラクトンの影響を受けるわけではない」と考えられていたとのこと。
しかし、一見すると何も起こっていないようでも、
ほとんどのネコはネペタラクトンに反応している可能性があると、
コーンライヒ氏は指摘しています。
2017年に発表された研究では60匹の飼いネコを対象に、
イヌハッカに対する反応の調査が行われました。
その結果、イヌハッカに対して寝転がったり声を出したりという
能動的な反応を示したネコは全体のおよそ20%で、
残りの80%のネコが「まるでスフィンクスのような体勢でうっとりする」という
受動的な反応を示したことが判明。
「この研究の結果は、ほとんどのネコが何らかの形でイヌハッカの影響を受けていることを示唆しています」と、コーンライヒ氏は論じました。
なお、研究ではライオンやヒョウ、ジャガーなどのネコ科の動物も
ネペタラクトンに反応することが示されました。
ただし、トラだけはなぜか影響を受けないことがわかっています。
出典https://news.livedoor.com/article/detail/17338076/
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