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うさぎのお話

うさぎの誤飲・誤食には要注意!大切な命を守るために知ってほしいこと

こんにちは。
今回は「うさぎの誤飲・誤食」についてお話しします。
私たち獣医師の間でも、うさぎが異物を飲み込んでしまう事故はとても深刻で、「命にかかわる危険」があると強く言われています。

「うちの子に限って大丈夫」と思っている方もいるかもしれません。でも、実際に事故は予想もしない場面で起こります。

うさぎは犬や猫と違い、体のつくりが特別です。だからこそ、「どうして危険なのか」「どんなものが危ないのか」「どう予防するのか」を知っておいてください。

今日は、できるだけむずかしい言葉を使わずに、具体例をあげながら解説します。
これを読んで、ぜひお家のうさぎさんを守る参考にしてください。

うさぎは吐けない動物です

まず一番大きな特徴が、「うさぎは吐くことができない」ことです。

私たち人間や犬、猫は、変なものを食べると吐き出すことができますね。これは体を守る仕組みです。

ところがうさぎは、胃の形や筋肉のしくみ上、一度飲み込んだものを口から出せません。
たとえば、

  • 食べてはいけないビニールを飲み込んだ
  • 誤ってひもをかじって飲み込んだ
  • 落ちていた輪ゴムを口に入れた

…となっても、吐いて出すことは絶対にできないのです。

これが、うさぎの誤飲・誤食を特に危険にする大きな理由です。

🔍 異物は自然に出てくる? いいえ、命にかかわることも

では「時間が経てばうんちで出るのでは?」と思うかもしれません。

たしかに、小さいものは自然に排出されることもあります。

でも、異物が腸の中で引っかかったり、大きくふくらんだりすると「消化管閉塞(しょうかかんへいそく)」という病気になります。

消化管閉塞は、食べ物もガスも先に進めず、詰まってしまう状態です。
お腹が痛くなり、何も食べられなくなり、急速に弱っていきます。

特にうさぎの消化管閉塞は命にかかわることが多く、手術しても助けられないケースも珍しくありません

実際、私たち獣医師も「何とか助けたい」と手術を試みても、腸がとても弱っていて手遅れになることがあります。

❌ 特に危ない異物の具体例

これまでの経験から、特に多い&危ないものを紹介します。

① ペットシーツ(吸水ポリマー入り)

かじって飲み込むと、胃内で膨らんで閉塞の原因にます。

② カーペット・壁紙・クッション材

繊維や裏地をかじって誤飲するケースが多数

輪ゴム

小さいので「大丈夫」と思いがちですが、これも消化できず、詰まることがあります。

④ トイレの砂(紙製・木製など)

遊びながら口にしてしまうことも

⑤ ラビットフードや牧草の袋(ビニール製)

意外と多く、袋の端をかじって飲み込みやすい

⑥ 電化製品のコード

感電する恐れあり

誤飲・誤食のときの症状

異物を飲んだ直後は、元気なことも多いです。
でも時間が経つと、次のような症状が出ます。

  • 食べ物をまったく食べない
  • うんちが出なくなる
  • お腹が痛くてうずくまる
  • 呼吸が苦しそう
  • 落ち着きがなくなる

このような様子があれば、すぐに動物病院へ連絡してください

🐇 誤飲・誤食してしまったら、どうすればいいの?

まず一番大切なのは、**「自己判断しないこと」**です。

「きっと大丈夫だろう」「そのうち出てくるかも」と様子を見ている間に、状態が悪化してしまうこともあります。
不安なときは、以下の手順で対応してください。


✅ Step 1:何を、いつ、どれくらい飲んだか思い出す

できるだけ具体的にメモしておきましょう。

📝 例:「昨日の夜10時ごろ、カーペットの繊維を20cmくらいかじっていた」

✅ Step 2:うさぎの様子をよく観察する

以下のポイントをチェックします:

  • ごはんを食べているか?
  • うんちは出ているか?
  • いつも通り元気か?

少しでも気になる変化があれば、注意が必要です。

✅ Step 3:異物の残りがあれば保管する

袋の破れた端・噛んだペットシーツなど、何を飲んだかの手がかりになるものがあれば捨てずに取っておきましょう。
診察時の参考になります。

✅ Step 4:症状がある場合はすぐに来院を

もしも…

  • 食欲がない
  • うんちが出ない
  • うずくまって動かない

などの症状が出ていれば、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

📌【大切なポイント】

誤飲した直後は、見た目に変化がないこともあります。
でも、だからといって安心はできません。

すぐにできる治療が少ない場合もありますが、症状の有無・経過をしっかり見ながら、必要な判断を一緒にしていきます。

何より大切なのは「予防」です

誤飲・誤食は、飼い主さんの工夫でほとんど防げます。

次のことを心がけましょう。

うさぎがいる部屋には危険なものを置かない
ビニール袋、輪ゴム、座布団、布製 などは片付ける

床に落ちているものをチェックする
掃除をこまめにする

遊ばせるときは目を離さない
誰かが見守る

じゅうたんやタオルのほつれを放置しない

グルーミングをする
自分の毛を飲み込むと消化管閉塞の原因になるので、ブラッシングで毛を減らす

🧭 慌てず行動するためのポイント

🐇 まずは落ち着いて観察を

  • 何を、どれくらい、いつ頃飲んだ可能性があるか確認
  • うさぎの様子(食欲・うんち・元気)が普段と変わりないか観察しましょう

📌 明らかな症状(食欲不振・排便停止・うずくまりなど)が出ていなければ、 ▶ 慌てて電話をかけたり連れてくる必要はありません。まずは様子をよく観察し、異常があった場合のみ対応をお願いします

※すぐに治療できることは少なく、過剰な処置がかえって負担になる場合もあります。 連絡が必要かどうか迷った場合は、まず記録を取りながら経過を観察し、明確な異常が出た時点でのご連絡をお願いいたします。

すいれん動物病院
院長 獣医師 新田 健

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